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五葉松の種類

三大産地の分類と特徴
Wick Canvas 編集部
  • 更新日:2022/11/01
  • 投稿日:2022/11/01
  1. 赤石五葉松
五葉松の種類

大別して南方性(南ゴヨウマツ)と北方性(北ゴヨウマツ)があり、南方性は四国・中国地方、北方性は東北地方が主な自生地です。

南方性・北方性の2系列の中でも、自生地によって葉性や皮性などに違いが見られます。

四国産の四国五葉、那須岳周辺産の那須五葉、福島県の吾妻連峰産の吾妻五葉の三地性方の五葉松が「日本三大五葉松」としてよく知られています。

他にも宮島五葉・アルプス五葉・蔵王五葉・浅間五葉などがあります。

四国五葉

明治から昭和初期にかけて数多くの優れた素材を盆栽界に送り出してきた四国の山々。西日本最高峰の石鎚山系亜高山帯に産する五葉松の総称で、赤石山系と石鎚山系の2つに大別されます。

総じて樹形がよく、葉性が短めで、最もよく知られた五葉松の一つといえます。

赤石山系産はやや葉が太めでくせのない佇まいが特徴で愛媛県指定天然記念物にも指定されており、石鎚山系産は柔らかく女性的な葉性とされています。

かつての乱獲を受け、現在は許可を得た地元の採種員による計画的な採種と、素材の徹底した選別培養が地元の生産者をはじめとする関係者によって行われています。

今も残る五葉松の原生林には、素材を守り抜いた先人たちの熱い思いと盆栽への情熱の結晶が宿っています。

四国五葉松の中でも、盆栽としての仕立て方の違いから大きく2つに分かれます。

高松盆栽

四国五葉

香川県高松市の鬼無町・国分寺町で作られる「高松盆栽」の五葉松は、「接ぎ木」「ねじ幹」という手法を用いて短期間で盆栽らしい幹肌と樹形に仕上げられます。

接ぎ木は、成長の早い黒松の台木に五葉松を接ぐことで、成長の遅い五葉松を早く育てる手法です。

ねじ幹は、幹に針金を巻きつけて木の成長とともに食い込ませ、荒れた幹肌や力強い勢いを短期間で引き出す手法です。

高松の職人の「作る」という意識から生まれたこれらの手法により、剪定や針金整枝で仕上げたダイナミックな盆栽が生み出されます。

赤石五葉松

赤石五葉松

愛媛県四国中央市で作られる五葉松は、種から長い年月をかけて育てた実生の五葉松が特徴です。

接ぎ木やねじ幹といった手法は用いられず、自然に年月をかけて育てた優しい風合いの盆栽が多く作られています。

同じ四国五葉松でも、産地の職人によってこれほどの違いがあるというのは、盆栽の奥深さを物語っています。

那須五葉

那須五葉

栃木県と福島県にまたがる那須連山に産するもので、主峰の茶臼岳山麓を中心に、周辺の尾根沿いに風に煽られて傾斜した樹姿を見ることができます。

自生樹には多様な葉性・肌性が見られます。葉は短く鮮やかな緑色で、那須五葉松に限り「立性」という形容が使われています。

這性の五葉松と区別して、枝や茎が直立し葉のヨレが少ない葉性の良さに価値を見出し、中でも極上のものを「那須の立性」としています。

吾妻五葉(福島五葉)

吾妻五葉松の自生地

福島県の吾妻山や安達太郎山を中心とする吾妻連峰に分布するもので、昔から五葉松の宝庫として知られ、現在も多数の自生樹が見られます。

吾妻連峰の中でも、鎌沼から平石山・一切経山にかけては葉性・肌性ともに良いとされています。

標高1000m以下のものは葉が細く樹勢が強い傾向がありますが、木部は軟らかく幹肌への時代が乗りにくい面もあります。

葉数・芽数ともに多くつく性質を持つものが多く、種々雑多な性質の素材が見られます。

この記事のキーワード

  • 葉性
  • 那須
  • 幹肌
  • 四国