盆栽界きってのプレイングマネージャー 清松園
- 枯らさない。
美しい姿のまま、盆栽を海外へ。海外輸出事業にかける園主の想いとは。
- Wick Canvas 編集部
- 更新日:2022/8/25
- 投稿日:2022/8/25
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「元々稼業を継ごうという気持ちはなかった」と語る松本三郎さん。そんな気持ちも一転、今となっては盆栽を美しい姿のまま海外へ輸出すべく、毎日奮闘する日々だといいます。何が松本さんの気持ちを動かしたのか?お話を伺いました。
多様な経験を活かし海外輸出を強化
高松市内に位置する「清松園」。松本三郎さんは、高校卒業後にイギリスへ語学留学し、帰国後は香川大学農学部に編入しました。
「私は三男坊だし、元々稼業を継ごうという気持ちはなかったんです。しかし、これまで父や母たちが大切に育ててきた木をこのまま無駄にしてしまうことはできないと思う瞬間があり、ならばやってみようと」。
清松園では黒松や五葉松などの小品から大品まで幅広く手がけています。園内は自由に鑑賞でき、購入することも可能です。



清松園は1972年ごろから海外輸出を開始。今では売上の大半が台湾など海外の業者への輸出で占めています。
中学生のころは商社マンになりたかったという松本さん。その思いや英語力、これまでの経験を活かしながら海外輸出事業をさらに強化してきました。
商売の相手は海外の仲介業者。業者は次に小売店に盆栽を販売します。そのため松本さんは業者をビジネスパートナーとしてとらえ、業者が商売しやすいよう配慮も欠かしません。公認講師の資格を取得し、自らも積極的に海外に足を運び、販売の指導も行っています。
盆栽の美しい姿をそのままに海外へ。
木を生かす技を磨く
海外輸出は輸出国の輸入条件により持ち込みが禁止されていたり、さまざまな条件をクリアしなければなりません。土壌もその一つ。有害動植物の寄生・付着がないよう土の除去「根洗い」をします。根洗いをして輸出し、現地で再び土に戻すのです。木に負担がかかり枯れてしまうことも多いそう。この根洗いしてから土に戻して定着することを「活着する」と言い、輸出に特化している清松園は、活着率の向上を日々の目標としています。海外に輸出するのは盆栽だけではありません。畑では庭木用の大きな松をクレーンで持ち上げて根洗いの作業が行われていました。根洗い後は根が乾かないよう水苔で湿気を保ちながら運搬します。木の休眠期である冬は毎日寒い中、根洗い作業が続くそうです。

稼業は継げてもセンスは継げない。
盆栽を活かせるかは自分次第
技術を磨けばある程度のレベルには達しますが、それ以上の個性を引き出すには、たゆまぬ努力の積み重ねとセンスが必要だと松本さんは言います。それは針金かけ、鉢合わせ、植付角度に至るまで、その盆栽の個性としてにじみ出てくるものだそう。そして、商売の綾も大事なセンスの一つです。松本さんの両親の時代は畑に木がなく、一生懸命に松を植えてきました。今、その松が40〜50年を経て大きな財産になっています。両親が思いを込めて育てた盆栽を対価にしていくことが使命だと感じながら、松本さんは盆栽と向き合っています。松本さんならではのセンスで磨かれた盆栽は海外へと羽ばたいています。









